短歌集なごみ753 ブログ短歌作品 12首
成熟する前のトマト(ナス科)
短歌集なごみ753 ブログ短歌作品
311 <四季 夏 / Der Sommer von den Vierjahreszeiten>
1245-0306
透き通る朝の静寂(しじま)に畑に立ち 育つ野菜の生気吸い込む
1220-0305
初生りのとまと捥(も)ぎ取りかぶりつく 初夏突っ走る喉の奥まで
1192-0304
初生りの赤きとまとは初夏の味 じわつと広がる酸味爽やか
0925-0205
青々と繁る水田を駆け抜けて 夏来ぬを告ぐ白南風(しらはえ)の音
0604-0107
新緑は山肌を下り山麓の 新緑に迫る真夏の大山(だいせん)
0587-0106 真澄短歌会
天空を見事に映せし水張田は 田植え済ませて青田となりぬ
0574-0106 真澄短歌会
島影を出て行く船に目を遣れば 海原越えて碧空に消ゆ
0005-3004 朝日新聞東海歌壇
横たわるトマトを縦に立て直し 赤くなるまで後二週間
0418-3103
朝影にはるかに見ればひと里は あかね雲背に影絵のごとし
0364-03101
朝まだきあかねに染まる東の空 刻々と迫る色消えゆくとき
0362-3101
茜さす空はばら色遠き景色 障子に映る影絵のごとし
0360-3103
朝まだき茜に染まる東の空 刻々と色淡くなりにけり