短歌集なごみ753 ブログ短歌作品 14首
萩(マメ科)の花
短歌集なごみ753 ブログ短歌作品
302<ひとを想ふ / Eingedenk erster Liebe>
1943-0503 真澄短歌会入選
ぬばたまの月夜の海に石投げる 面影に立つ君を忘れむと
1608-0405
名知らぬも顔知る人の来なくなる 朝の散歩は少しさびしい
1576-0404
店先にトマトがひとつ寂しそう 人待ち貌して通り見つめる
1161-0303
ペアカップひとつ残され棚の隅 わが行く末を見るかのごとく
1058-0303
はかなくも桜の下の初恋は 花よりほかに知る人はなし
1001-0202
終電のドア閉まりて君は去る 気づけば闇にひとり立つ吾
0887-0203 三岸節子記念美術館短歌ポスト
近寄りて惹かれるように君を見る 時空を超えて楽しむ刹那
0875-0203
見送りの余韻たゆたふホーム端 寂しさにふと襲われし吾
0847-0202
君の手に触れ終わりし初恋の はかなく散りぬさくらのごとく
0800-0201
透き通る雪の青さが目に沁みる 冷たき朝に君失せたまふ
0797-0301
面影に似るひと見るもその人で なきこと願ふ秋の夕暮れ
0552-0105
店先に人待ち顔のとまとひとつ ぽつんと置かれ退屈そうね
0213-3009 朝日新聞東海歌壇
霧の朝君が手に触れ温かく気持ち ほかほか体ぽかぽか
0038-3004
散り急ぐさくらの花は美しく 君との別れ花に重ねん