短歌集なごみ753 ブログ短歌作品 9首
短歌集なごみ753 ブログ短歌作品
314 <魔界、異界、霊界 / Beim Besuch der Daemon- und Geisterwelt>
1994-0506
水の面に姿の映える彼岸花 水に溶け込み妖しき炎
1639-0406
枯れ果てて茎に居座るあぢさゐの 死してこの世に残る執念
1592-0404
闇に浮く白きさくらの凄艶に 魅せられて覗く魔界入り口
1589-0404
闇に浮く桜の花の狭間より 見え隠れする異界の入り口
1171-0303
闇に浮くさくらの凄艶鬼気迫る 花の背後に異界の影が
1165-0303
目を奪うさくら凄艶闇に浮く 暗き向こうは見知らぬ世界
1002-0208
終電は乗る人もなくドア閉めて 無人駅去る漆黒の闇
0792-0201
暗闇の野辺に漂ふたまゆらの 真白き姿何を伝へむ
*たまゆら/玉響 ー 写真に写り込む小さな水滴のような光球。オーブ現象。
0027-0110
始まりも果てもわからぬ深奥の 宙(そら)限りなく吸い込まれそう